「あ…」
そうじゃないんだ、こんなこと。
「…ああ…!」
僕がしたかったのはそういう事ではない。違うんだ、僕は悪くない。
「『そうだ悪いのは』」

「…僕なんだ」

目の前が、彼女が螺子曲がっていった。







3秒前
「こうしてエリートを救えるから、これがよかったんだ」



30秒前
「もう1回訊くね。どういうつもりだかは知らないけど、ちゃん、それはこれを受け止めるって事だよ」
「そうです。私はあなたと同じになれるんですよね。そうしたいんです。」
「本当に?嬉しい限りだよ、邪魔でなければ。」
「ありがとうございます、禊さん」
「…じゃあ行くよ、恨まないでね!」



1分前
「だけど…こんなの、どうにもならないのではないですか」
「そんな事はないよ。だってエリートが1人減るでしょ。」
「そうですが…」
「何より、僕はこの『却本作り』を試したいんだぜ。一石二鳥だよ」
「そう…ですよね、分かりました。」
「…」
「私のやるべき事は、したい事にはこれなんです」

10分前
「ほら、禊さん、呼んでみましたよ」
「ふぅん、あの子が。」
「そうです!全く禊さんも急なんですから」



30分前
「ねぇちゃん、この辺にふらついてるエリート、知らない?」
「いませんよそんなの。呼んだら来ても、呼ばなきゃ来ません。」
「じゃあ、呼んできてよ」
「そ、そんな!まず接点ないですよ」
「…まあ無難にいけば10組の誰かでいいかな。大丈夫、ちゃんなら連れてこれるよ」
「ええぇ…禊さんが言うなら行きますけど…」
「頼むよ、ちゃん」
「…はぁい。見返りは求めますからねー」



5時間前
「そうか…彼女がいたんだっけ……あ、もしもし?僕だけど。ちゃん元気?」
「禊さんじゃないですか。元気ですよ。どうしたんですか?」
「ちょっとお願いしたい事があってさ!放課後付き合ってくれないかなあ」
「まぁ、暇だしいいですよ」
「うん、よろしく。後でメールするからさ」
「はい、ではまた後で」







?時間前
「手に入れた…いや、戻ってきた、僕のはじまり。僕の過負荷『却本作り』…」



「僕のために、めだかちゃんのためにもね」